漢方専門薬局「村田漢方堂薬局」薬剤師の日録

下関という「辺境」の地にあっていつも真面目に、たまには猫と戯れたり

漢方と漢方薬専門の薬剤師:村田恭介紹介記事 >>


 しばらくは毎日続いても、そのうち「別事なし」と禅用語チックな言葉で逃げるのがオチかと思いきや、意外に真面目に続いています。わが村田漢方堂薬局は本日も快調なり、という広報みたいなものですが、毎日のように書いていると、つい、ポロリと本音が出てきそうで……。 村田漢方サイトマップ [漢方と漢方薬の真実][武 士 道][日本の伝統文化・工芸]

 便利?な目次は、下のトラ七匹の下にあります!


 私も妻も二人とも寅年。外傷による手術で足の悪い老猫が一匹。庭の訪問客のメス猫に餌をやっていたら四匹の小猫を生んで小さいうちに育児放棄。書庫下のコンクリー部屋で飼ってやる事になった。猫五匹と人間のトラ二名でトラ・トラ・トラ・トラ・トラ・トラ・トラとなった。ラッキーセブンなのだ。




● 年 月 目 次

平成17年1月 15日 2月 15日 3月 15日 26日
4月(この4月からは別サイト【漢方と漢方薬の真実】に移転します。)


平成16年12月

12月18日(土曜日)インターネットのこと
 以前は、パソコン・インターネットなんて、あそこまで発達し過ぎると人間もおかしくなる、などと暴言を吐いていた当の本人が、数ヶ月前にひょんなことからホームページを作ることになり、ようやく11月になって公開し登録申請を出す頃になると、だんだんに嵌ってしまい、しばらくは出られない状態となってしまった!
 何にそんなに嵌っているかといえば、『日本の古本屋』サイトである。医学・薬学書類に経費がかかり過ぎるので、趣味の一般読書用にはなるべく安価にと、長年かけて集めた全集類の端本の寄せ集めの欠番を補うには大変便利なサイトである。1〜数冊を補うだけで全巻揃いに出来た全集類もある。欠番補充には大変便利なサイトである。
12月19日(日曜日)新撰組のこと
 NHKの日曜日の連続ドラマ?『新撰組』が、とうとう先週で終わってしまった。久しぶりにテレビに熱中したものだが、あれを見ていて血が騒ぐのはなぜか?
 漢方界では、私の家系が長州藩士出身だからといって、一部の人からは白い目(?)で見られていたが、ひどい誤解というものだ。長州藩でも保守派に属していたために、少数派である高杉晋作等の改革派に退治されてしまい、明治時代には乗り遅れてしまったのである。だから、むしろ新撰組や会津藩の人々に、どうしてもシンパシーを感じてしまうのに違いない。
 たとえば「松下村塾」の創立者の玉木文之進は吉田松陰の叔父であるが、徹底した攘夷論者であり、その薫陶を受けた門人たちが数人、明治維新後の「萩の乱」に参加したのに責任をとって、割腹自害せざるを得なかったのである。
12月20日(月曜日)中国の中医師と談論風発したこと
 先日、我が薬局にわざわざ私に会いにやって来られた中国の山東省出身の神経内科医で中医師でもあるS医師との話を書こうと思っていたが、さすがに月曜日の休み明けは日中の仕事が忙しく、体力智力の限界を感じているので、このことは後日記録することにした。何せ二度目の訪問の彼であったが、お互いに励まされることが多く、私の怪気炎と毒舌にもめげず、「中医漢方薬学論」では大いに意気投合するところがある。
12月21日(火曜日)晴漁雨読ができなくなったこと
 50歳を過ぎた時点で一切の執筆を止め、漢方薬局の経営と相談販売業務の仕事以外は、晴漁雨読の晩年?を過ごそうと決意していたのに、このホームページ作成をきっかけに、かねてからの「書きなぐり癖」の病いが再発してしまった。
 ただ、大変良いことは、以前のように原稿料が付随する仕事では無いだけに、出版社や編集長の顔色を全く気にせずに、思い通りの編集と構成が出来るのが、何よりである。
12月22日(水曜日)忙しかったこと
 明日が休みでもあり、お正月休みも近づくからか、本日は猛烈に多忙。その合間にも問い合わせの電話や、メーカーさんの電話連絡、荷物の受け取り、漢方薬の配合パターンが確定した方への荷物の発送、常連さんの漢方常備薬「風邪薬セット」の組み合わせ方法を電話でアドバイスなど。さらには、様々な常連さんの電話注文も受けながらの薬局内の相談仕事であるから、文字通り「目が舞いそう」であった。
12月23日(水曜日)西郷輝彦主演の「どてらい男(ヤツ)」がなつかしかったこと
 本日は天皇誕生日ゆえ、薬局はお休み。昼、青森の林語堂さんに注文していた古本「どれらい男」全6冊が、その他の書籍と一緒に送られて来た。花登筺著の通俗小説、昭和47年が初版になっているが、当時、西郷輝彦主演で連続テレビドラマとして放映されていたものである。三十年近く前、薬局を開いてまだ間がない頃で、実際の薬局勤務の経験半年にして開業したものだから、右も左も分からず、ただ漢方に対する情熱と、書籍の濫読による詰め込み漢方知識のみが頼りで、いわゆる「商売」には全く素人。
 滅多に客の来ない薬局で「モウヤン」といわれた主人公の頑張りに毎週励まされ続けた懐かしい記憶は、生涯消えないだろう。本書を読むかどうかは、我ながら不明であるが、今日まで潰れずに村田漢方堂薬局が存続できた要因の半分は、モウヤンのお陰であると、いま目に涙をにじませながら本書の背表紙を眺めているところなのであります。


12月24日(金曜日)インフルエンザ予防注射のこと
 予防注射後に体調を崩した女性がが二人いた。一人は37度5分で風邪様の症状とて、温病論に基づいた中成薬と漢方製剤の配合で、速やかに治癒。一人は今月初旬に受けて以後、もともと火照る体質であるのに、しばしば寒気がして、時に軽度の吐き気がある。だるくて食欲が落ちている。このような方たちは、毎年必ず何人かいる。
 ともあれ、風邪や流感に効く薬はないと公言してはばからない医師が多いが、さにあらず。日本の漢方医学では殆ど不可能だが、中医学における温病論を応用すれば、比較的速やかに回復できることは、村田漢方堂薬局の常連さんのよく知るところである。毎年、風邪や流感をこじらせて、通院治療でもどうしようもなくなった人が多くやって来られるが、病院で治らなかった風邪が漢方薬で速やかに治癒して大の漢方フアンになった人も多い。
 しかしながら、難病相談を専門とする村田漢方堂薬局としては、あまり風邪くらいで殺到されると、人員不足ゆえ困るのである。
12月25日(土曜日)育児放棄のこと
 育児放棄した親猫のクロは、相変わらず食事を求めて庭にやって来る。ところが、子猫の姿をチラリとでも見れば、恐怖の顔色を浮かべて脱兎のごとく逃げ去るのである。ナンジャコリャー!?
 12月26日(日曜日)「野菊の墓」の不可解
 伊藤左千夫の「野菊の墓」には落涙止まず、作者本人も皆の前で朗読中に大泣きしたことで有名だが、作家の故和田芳恵氏によれば、「事実は小説のような綺麗事にはおわらず、嫁いだ愛人と密会の現場をみた主人が縊死したのであった。」(昭和37年12月発行の新潮社「日本文学全集69 名作集(一)明治篇」付録の月報より)
 和田氏の調査が本当かどうか、あらゆる手を尽くして私も調査したのだが????!。まだ、和田氏の報告が真実かどうか、確証は得られていない!
12月27日(月曜日)子猫のウイルス感染
 黄色の子供のトラ猫が生まれたときから風邪気味で、鼻水・くしゃみが目立つ。ちょうど本日、近くの獣医さんとお会いする機会があって話すと、やはりウイルス性で、毎日注射を一本ずつ合計三日間で治るとのこと。他の子猫三匹は大丈夫なのに、この子だけが体が一番大きいくせに、それこそ免疫力の問題だ!
12月28日(火曜日)ウイルス感染子猫に板藍根
 昨日、結局仕事が忙し過ぎて、子猫を獣医さんに連れて行くことが出来なかった。そこで昨夜から本日の朝と昼に、元気がなく、くしゃみ・鼻水のかわいそうな子猫ちゃんに板藍根のエキスにした粉末を鼻水とよだれに少量つけてやっていたが、午後からは他の子猫に混じって活発に遊んでいる。気が付くと鼻水・くしゃみが殆ど止まっているのだ!?
12月29日(水曜日)子猫ちゃんの風邪軽快!
 茶色の子猫、チビちゃんは経過ますます良好!1日に4〜5回、鼻と口部に向かって無理やりに少量の粉末エキスを塗りつけてやると、なめざるを得ないので、微量ずつは体内に入っているようだ。このまま治癒すればよいが・・・。
12月30日(木曜日)三島由紀夫著『文章読本』の初版を安価で入手!
 子猫のチビちゃん、鼻水・くしゃみが少し再発気味。元気はとっても良いが。このままうまく抗体がしっかり出来れば良いのだが。
 本日、某古書展の出品で見つけた三島の初版本が抽選で当たった。外箱に経時変化が見られるものの中は新品同様、しかも元パラ・帯付で何と1,500円!もともと初版本には興味はないのだが、二十年以上前、岩波書店発行の『鈴木大拙全集』欲しさに、手元の文学系の書籍を全部売り払って手に入れ、その時に売った本の中に三島由紀夫の単行本が沢山あった。古書展のカタログを見ていたら、無性に懐かしく欲しくなったのだった。
12月31日(金曜日)初雪?
 起床後、寒いと思ったら屋根から雪が解けて落下する音が聞こえる。昨夜の『中医学と西洋医学』を書くのに、無い頭を振り絞りすぎて、疲れが残ってしまった。


              平成17年(2005年)

  元旦

   元 旦 や 茶 髪 に 和 服 の お め で た さ
          今 は 昔 の や ま と な で し こ
                    
恭介

     黒 髪 に 和 服 を ま と ひ て 初 詣
          今 は 昔 と な に 思 ひ け む
                    
まつ子


1月2日(日曜日)誰も帰って来ない正月
 神経内科医の愚娘は元旦が日直とかで、今頃疲れきって寝入っていることだろう。血液腫瘍内科医の愚息は問題外。このため、誰も帰って来れなかった。寂しい正月と思いきや、静かでちょうどよいのだ。猫も5匹いることだし。
1月3日(月曜日)効力の点で問題の多い猪苓湯エキス製剤
 ウイルス感染の子猫のチビちゃん。軽度のクシャミ・鼻水が時折出ているが元気旺盛。このまま板藍根で様子を見るつもり。もしも治らなければ親しい獣医さんにかかればいいのだから。この獣医さん以前、犬の腎不全に村田漢方堂薬局の猪苓湯製剤を試してみたら良く効いたとおっしゃっていたが…???。我が薬局の用いる猪苓湯製剤は各種あるが、阿膠(ゼラチン)を一緒に煎じたものと、他薬を煎じたエキスに別に阿膠を添加した製剤と二種類あり、断然前者の方が効き目がよい!別で添加した製剤は、どうも阿膠の滋陰潤燥作用が勝ち過ぎて、他薬の利尿効果を殺いでいる模様。
 私自身の経験でも五年前のこと、釣りに熱中して水分補給を怠ることが長年続いたせいか、急性尿路結石に襲われたとき(診断は愚娘の医大の先輩の消化器内科M医師)、石を排除するのに煎薬で猪苓湯加減方を使用したが、阿膠が這入るとどうも効力が落ちるので、阿膠無しの方剤に牛膝・車前子・連銭草・裏白樫などで排出させた経験がある。
 ともあれ、膀胱炎のようなありきたりな病気でも、病院治療で思わしくなく悩まれて来られる患者さんが時々あるが、大抵すでに保険調剤による猪苓湯が出されている。それが効かないと言われるのに、証に間違いは無いからとて当方の製剤を渡すと大概良く効いている。この違いは阿膠の添加方法による問題ではないかと睨んでいる。だから、我が薬局ではこのような阿膠が優勢な製剤はアトピー性皮膚炎の人に便利だから、そちらに応用することが多い。
1月4日(火曜日)和歌は新古今
 和歌は新古今。万葉集は好きになれない。和歌の好みは性格にもよるのかもしれない。鈴木大拙が言ったように「日本的霊性」は新古今の時代に芽生えた。日本文化の固有性は新古今に始まる。小学生・中学生・高校生で学んだ先生方は、口をそろえて万葉集を褒め称え、新古今和歌集を本歌取りだからと、こき下ろさないまでも、それに近い評価しか与えなかったが、そもそもあのような紋切り型の教育指導が根本的に間違っているのだ。大学生になって鈴木大拙の『日本的霊性』を読んで、他人とは異なった自分の感性に漸く自信を持てるようになった。
1月5日(水曜日)建礼門院右京大夫
 初仕事。子猫のチビ、板藍根でやはり調子良い。八割がた治っている。
 建礼門院右京大夫もいい。
 夕日うつるこずえの色もしぐるるに心もやがてかきくらすかな
 間違っていたら後で訂正しないと恥ずかしいが、三島由紀夫の処女作『花ざかりの森』の見開き部分に引用されていたと思う。平家では珍しく?無骨一辺倒で和歌をたしなまない資盛と恋仲にあった右京大夫。資盛の死後、若き頃の後鳥羽上皇に仕えたようだが、その後鳥羽上皇には、
 みわたせば山もとかすむ水無瀬川夕べは秋となに思ひけむ
 という、高校の国語の試験に季語を問う問題としてよく出題されたものだが、元旦の「まつ子」女史の和歌には影響が見られる?ようだ。
1月6日(木曜日)釘付け状態
 「猪苓湯と少陽三焦」を書き上げるのに一昨日から熱中していた。昨日の和歌や三島由紀夫の本などを正確に調べて間違っていたら早く訂正しなければと思って時々気にはなるのだが、本を探しに行くその時間が惜しくて行けないのだ!
1月7日(金曜日)皆さん順調
 毎年、正月明けには、せっかく快方に向かっていた病状がぶり返してしまう人が、必ず何名かあったが、本年は今のところん殆どなし。連休前の金曜日ゆえか、本日多忙。一人ひとりに時間をかけるためもあるのだが、いやしくも漢方専門の薬局であるからには、当然のことで、それなくして弁証論治は不可能である!


1月8日(土曜日)新年の挨拶のゲラ刷り
 東亜医学協会の『漢方の臨床』誌の新年の挨拶のゲラ刷りがFaxで送られて来た。薬剤師を入れるのを忘れていたので、記入して直ぐに返送。
1月9・10・11・12日(日・月・火・水曜日)この4日間『中医学と日本漢方』の執筆に寝食を忘れる!
 『主要論文集』の中の自分ながらまだまだ気になり、考察不充分の気分が抜け切れなかった「中医学と日本漢方の接点としてのエキス剤」という。文字通りの「拙論」を再度書き直すことに決意し、この4日間、ない頭を振り絞ってようやく今完成した。何ともお粗末な頭である!お粗末な頭は昔から自覚しているが、「異病同治」の日本古方派漢方という、中医学的に見ても(もちろん我が「中医漢方薬学」論から見ても)、病機体系を完成に向かわせる好材料があることに、あらためて認識させられたことは、まことに幸いというべきか!とはいえ、同工異曲で前々から各拙論で再三再四訴え続けたことではあったが、この度の再認識は並ではない。元古方派漢方の出身のお前こそやるべき仕事じゃないかと、どこかから強く押す声が聞こえて来るような気がしたくらいだから。
 ともあれ、元の拙論とは大分進歩したと思われるので、改題して『中医学と日本漢方』とし、副題として「同病異治と異病同治」を加えることにした。
1月13日(木曜日)『中医病機治法学』が最高!
 過去、様々な中医学関係の専門書籍を読んだ中で、やっぱり最高の書籍は、陳潮祖教授の『中医病機治法学』である。常に思考の源泉の原材料として便利・重宝この上ない。過去『和漢薬』誌に訳注連載当時、匿名の手紙が来て、『中医病機治法学』はもう古過ぎる、お前はレベルが低すぎるとて、相当に激しい批判文をもらったが、逆にその匿名者のレベルに首を傾げざるを得なかったものである。
1月14日(金曜日)漢方専門用語「証」と「病機」
 平成4年(1992年)前後に「証」という用語に引っ掛ってしまい、かなり徹底的に調査・考察をしたことがあり、当時『和漢薬』誌や『漢方の臨床』誌に発表している。また、これに絡んで陳潮祖教授の好んで使用される「病機」には、教授ご自身は著書の中で「証」のことであると断言されているが、教授ご自身の「病機」という専門用語の使用の仕方に、明らかに狭義の病機と広義の病機がある。これらのことを、上記二つの拙論を元に、改訂して我がホームページに公開する準備をしているところである。
1月15日(土曜日)やっぱりインフルエンザの予防注射は問題があるのか?
 本日入手した『週刊文春』に「インフルエンザ予防注射は打ってはいけない」という記事が出ていた。昨年暮れ12月24日にこの日録にも記しているが、副作用や効力の点で本当に問題があるのかどうか?
<1月16日(日曜日)タバコは是か非か?
 同業のM氏は私と同じ54歳。高校時代に夏目漱石の『三四郎』を読んで、三四郎が親しく教えを受けた広田先生の「哲学の煙」にあこがれて、成人したら自分も吸わなくてはと、それ以来34年、黙々?と吸い続けた。最近、あごがれの哲学の煙を吐かれる広田先生に再会すべく、『三四郎』を再読したら、「偉大なる暗闇」と呼ばれた広田先生は、自分より若くなっていて愕然とした。酒は一滴も飲まない(飲めないのではない)彼はモクモクト吸い続けている。はた迷惑な奥さんは、呼吸器系統をやられて、かろうじて漢方薬で悪化を食い止めている。奥さんが文句を言いかけると、彼は決まって「タバコよりからだに悪い妻の愚痴」と、どこかから仕入れてきた川柳をうそぶいて恬然としている。
1月17日(月曜日)書評が欠けない理由
 「漢方薬局薬剤師書評」を続けたいのだが、余りに数が増えすぎたので、別ボタンに移行したいのだが、どういう方法をとるべきか?今月いっぱいくらい超美人のWebディレクターU女史がいないので相談できない。
1月18日(火曜日)患者さんはまだまだお医者さんに遠慮し過ぎる人が多い
 病院の薬で副作用が出て困っている患者さんには、「村田漢方堂薬局に、この薬はカクカクシカジカなので、他の薬に変えてもらうように」と言われましたとお医者さん言いなさいよ、とアドバイスすること年に二度や三度どころか数十回はある。


1月19日(水曜日)明日は寒波!?
 今年はまだ高熱を発した常連さんはいないが、みなさん村田漢方堂薬局伝授の「中医漢方薬学療法」の風邪部門をかなりマスターされているからだろう。要するに温病論。まともな風邪には傷寒論医学の葛根湯や桂枝麻黄各半湯じゃの麻黄湯などでも効くはずがない。大青竜湯でもダメ!寒い冬とは言え、暖房設備のなかった時代とは環境が全く違いすぎる!とりわけ高熱を発するような急性症状には、ほとんど無駄。軽症の初期に効くだけで、咽喉腫痛を伴えば、上記の方剤はいずれも無駄であるどころか、むしろ服用しないほうが良い場合が断然多い。
1月20日(木曜日)冬に葛根湯を使うとき!
 このパソコンをいらっていたら背中から寒くなって首が凝る。悪寒ではない。背中から冷え込むという感じ。咽喉はまだ全くなんともない。これを放っておいて咽喉腫痛が出現したら銀翹散製剤に切り替えなければならなくなる。急いで葛根湯を飲んでしばらくすると完全に背中からの冷え込みと肩こりが取れた。このように、風邪の前兆の段階ではぴったりフィットするが、もう少し進展して咽喉腫痛が僅かでも伴いだしたら、たとえ葛根湯に桔梗石膏を加えたところで、間に合わないことが多い。「傷寒から温病に転化する」のだと単純に割り切って考えていたほうが良い。過渡期のほんの一時期、寒気を取るために銀翹散製剤に葛根湯や参蘇飲を併用することもある。但し、寒気が取れたら即止める。
1月21日(金曜日)傷寒が温病に転化する!?
 どの漢方専門書にも中医学書にも知る限りでは、そんな記載は見たことが無いが、私の長年の観察では、明らかに初期は傷寒からはじまり温病に転化することは極めて多いのに、なぜそのような記述が無いのだろうか?勉強不足で読み落としているのかも知れないので、どなたかそのような記載がある書籍があったら教えて頂きたい!是非!
1月22日(土曜日)寒い風邪には葛根湯?
 昨日の日録に、傷寒が温病に転化することの記載は、中医学原書のどこかにきっと書いている筈と思って、どなたか同業の方で教えてくれる人はいないかと期待しているのに無音である。馬鹿な村田には教えてやらないぞ、というのだろうか。毎日70人前後の方がアクセスしてくれているというのに、世の中冷たいものだ、と勝手に僻んでも仕様がないが、やっぱり記載がないのだろうか。そんな筈は無いと思うが。現実としては、しばしば遭遇することであるから。
 ちょうど手元に某メーカーのパンフレットに「熱感のかぜには銀翹解毒散を!悪寒があれば葛根湯などで…」と書いてあるが、愚考するに悪寒がある時、咽喉腫痛を全く伴わなければその通りだが、もしも伴えば、全部とは言わないが多くの場合は正しくないと思う。たとえ桔梗石膏を加えても、弱い。悪寒があっても同時に熱感がある「悪寒発熱」というケースは極めて多く、前者こそ適応ということだって随分多いのだが。
1月23日(日曜日)葛根湯は愛用方剤だが
 風邪で出すことは超稀(ちょうまれ)。次のようなことは再々である。
 一般薬局で常々葛根湯を購入して風邪治療に使っていたが、引いたと思ったら直ぐに飲まなければ効力に乏しいことはうすうす気付いていたという。今度も風邪で葛根湯を飲み続けていたがとうとうこじらせ、やっぱり病院に行かなくてはと駆け込んだら、病院から出されたのは同じ葛根湯!ナンジャこりゃーということで、村田漢方堂薬局の漢方薬で治った。
 このようなケースは余りにも多く、それゆえ我が薬局では、風邪に葛根湯を出すことは稀。愛用方剤ではあるが、頚椎症などその他の領域ばかりなのである。


1月24日(月曜日)一人だけいた風邪に葛根湯ファン!
 一つ気になると何日も止めないのである。
 20年来の常連さんに一人だけ、慢性的に咽喉が弱かった人に、現在かなり丈夫になっているが、連用したほうが調子が良いとて、葛根湯に桔梗石膏の各エキス製剤、それに日本では食品扱いだが板藍根・白花蛇舌草の各エキス粉末。これらを常用して風邪も引かないし、引いても直ぐ治る。病院で治らないと言われていた頚椎症も、自覚症状は殆ど消失している。やっぱりこのように、純粋に風邪だけの為ではなかった。
1月25日(月曜日)風邪(インフルエンザも含む)の一般的な治療方法
 と言う赤字の通りのA4版のパンフレットをワープロで書いたものをコピーして、常連さんのみにお渡しして、一年間くらいでおおよそのアウトラインを学んでもらっている。それゆえ、我が村田漢方堂薬局のベテラン常連さんには、風邪やインフルエンザだけなら、少々の専門家以上に上手なのである。それゆえ、やはり今年はまだ、皆さん風邪を引いてもいち早く温病論の方法を取って、悪化せず、発熱した人もまだない。みなさん上手なもので、村田漢方堂薬局の風邪セットを手元に置いているので、迷った場合は即電話で問い合わせがあるから大事に至らずに済んでいる。
1月26日(水曜日)葛根湯の記載がない!
 どういう訳か、我が薬局のインフルエンザを含む風邪治療のパンフレットには「葛根湯」の記載が一切ない。それを多くの常連さんはもう、巷の常識にとらわれる人は少ないので、不思議にも思わない。質問されたことも、ない。例外的に使うときは、口でお伝えすれば済むことだから、敢えて記載する必要もないからである。
1月27日(木曜日)疲れた
 薬局の方は忙しくなかったのだが、ここ1〜2ヶ月、久しぶりに書きまくった(正確には打ちまくった)ので、数日頭を休めないと、ダメダコリャーっといった状態。まだまだ過去に書いたものの増補改訂版を打ち込んでおきたいものが、かなりな分量残っているのだが、しばらく休憩!
1月28日(金曜日)善意があだに
 患者さんも大変だが、お医者さんも大変。中途半端な治り方の患者さんに、数人の医師の協議の上、試験的に投与した薬がひどい副作用で、即中止に。善意がアダになることが、シバシバ見られ、それらの愚痴を、患者さんからよくお聞きするだけに、もちろん患者さんもお気の毒だけど、知恵を絞りに絞られて失敗して、患者さんにご迷惑をおかけし、謙虚に皆で陳謝されるお医者さんたちは立派だと思うと同時に、お気の毒だとも思う。
 副作用の解毒は村田漢方堂薬局でやる訳だけれども……。
1月29日(土曜日)患者さま
 最近、耳障りな言葉「患者さま」
巧言令色すくなし、剛毅木訥にちかし!
1月30日(日曜日)あら!そうなの!ガチャン
 「今日は日曜日で、お休みですが…」
 「あら!そうなの!ガチャン」
 これが、現在のお行儀の良い日本人のマナーである。
1月31日(月曜日)バナーを作ってもらった!
 WebディレクターUさんにバナーを作ってもらった。今、トップページに展示しているが、
品のある村田漢方堂薬局にふさわしいデザイン!


2月
2月1日(火曜日)寒波襲来!
 寒波襲来ゆえか、昨日と違って薬局に直接来られる人も、電話での問い合わせすら少ない。ほっと一息。
2月2日(水曜日)漢方薬の誤解
 漢方薬を医薬品だとは知らない人が多いのにあらためて驚かされる。健康食品と全く同類のもので、誰でもが売買できるものと信じ込んでいる人が意外に多いのである。医者・薬剤師など有資格者でないと取り扱えない「医薬品」なのであるが、ほどほどの知識人と思われるような人でも、そのように信じ込んでいる人がいるのも驚きである。
2月3日(木曜日)子猫四匹は元気!
 子猫の四匹、お犬さんに近いレベルの賢さで、人間にすごくなついて人格ならぬ、猫格?を明らかに感じさせる粒ぞろい。すくすくと大きくなって、ウイスル感染猫ちゃんも、板藍根のエキスで八割程度治った感じだが、とても元気で、体が一番大きい。この寒波にも全員元気!
2月4日(金曜日)寒波がおわったが風邪引きはゼロ!
 寒波もようやく終ったが、今のところ常連さんの風邪引きはゼロ!日頃のアドバイスによる板藍茶によるウガイや銀翹散製剤その他の少量使用による予防法が徹底しているからである。何よりも中医学的予防法に勝るものはないと思う。以前は手元に常備していても上手に使いきらないで何度も電話による指導で、ようやくマスターした人もあったが、稀にはどうしようもなく理解してもらえなかった人がいなかった訳ではない。そういう人は、どうみても敢えて理解しようとされず、ビタミンCなどに頼っていたが、手元にあるのに勿体ない話であった。
 漢方専門でやられる薬剤師の先生方には、プライドにかけても漢方系を使って予防されていることと思いますが……?!
2月5日(土曜日)<古典にばかり沈潜する怠慢
 次の文章はすべて、自著の『これからの中医漢方薬学』から引用したものである。
 
『現代思想を読む辞典』(講談社現代新書)の巻頭に今村仁司氏の次のような文章がある。
 「特権的な思想の『語部(かたりべ)たち』は、一方ではいやがうえにも古典的文献を崇め奉り、他方では現代・同時代の諸思想を上から見下したり、軽侮の念をもって無視したりしてきた。例えば、学者の卵たちが現代的諸思想の研究に志す場合、彼らは先生たちから叱られたものである。教育上、古典の研究から始める方が精神の発展のためにはきわめて生産的であるという理由から教師たちが現代ものに魅かれる弟子たちをいさめるのはまことに正当ではあるが、その限度を越えて現代的な思想はいっさいまかりならぬというに到っては病的というほかはない。この種の病的反応は現在でもいたるところにみられる。現代思想へのアレルギーは、古典崇拝の看板に隠れて自分で思索することを放棄した精神の怠慢を押し隠すことにほかならない。こうした思想状況はそろそろ終りにしなくてはならない。」(赤色部分は引用者)
 ここで、赤色部分をすべて「西洋医学」に置き換えてみると面白い。つまり、本場の中国でさえ、日本の漢方界と内容は微妙に異なってはいても、中医学界の新しい世代と伝統を守り続けてきた世代との相克がみられるのである。
 ここで再び面倒なことであるが、今度は引用文の赤色部分をすべて「現代中医学」に置き換えてみて欲しい。このようにすれば、少し前までの日本漢方界の状況がそのまま映し出されるわけである。ところが、現在の中国側から見れば、7年前(平成17年現在から言えば17年前!)から村田による「中医漢方薬学」の提唱もむなしく、日本の状況は基礎理論の研究と運用をないがしろにしたまま、現在にいたってもほとんど変化がないままである、と認識されていることは前述の『日本漢方医学』と題された中国書籍の結論部分を引用した通りである。
 哲学・思想界では、その時代の現実的な要請に応じて、常に前人や同時代人の業績が踏台として批判が加えられつつ、同時代にマッチした新たな思想が構築されてきており、その時代の社会的な現実認識の上で必然性があれば、ニーチェ思想のような復活をとげる現象もみられるなどの経緯を観察していると、中医学の将来としての中西医結合の必然性や、日本漢方の「中医漢方薬学」の必然性が動かしがたいものとして見えてくる。


2月6日(日曜日)元エリート社員の悲哀
 大分以前のこと、元大企業の社員で定年退職されて以後、体調不良でしばらく村田漢方堂薬局の漢方薬をご利用下さった方が、つくづく言われていた言葉を思い出した。「会社を辞めたあとになって僕はね、会社の肩書きで皆にちやほやされていただけだったのが、今になって気がついたんだよ」と。(その点、我々は元々から何もないから、失うものも何もないわけだ。)
 その方は、もう大分以前に急死されたと伝え聞いる。その人を思い出すと、あることから、つい涙がこぼれそうになることがある。
2月7日(月曜日)因果(運命あるいは宿命) 松平不昧公
 不 落 因 果……不 昧 因 果
2月8日(火曜日)バナー
トップページに戻れます!こういうバナーの設置方法を習得したのである!我ながらタイシタモノダ!!!
2月9日(水曜日)お問い合わせのメールアドレスが間違っている!
 昨夜だったか、「C型肝炎」についてのお問い合わせがあったが、打ち込まれたメールアドレスにお返事を送ったところ、例の英語で、「そんな人おまへんがな」との通知があった。正確なメールアドレスを打ち込んで頂かなければ、お返事をお送りできません!
2月10日(木曜日)透明な鼻水に結局は銀翹散製剤で治った高齢の女性
 二十五年近くの常連さんで高齢の女性、今年になって透明な鼻水がちょろちょろ出て鼻声になっていけないので、元々の胃弱を配慮して、参蘇飲エキス製剤に板藍根のエキス食品を併用していたが、服用ごとに症状は消えるものの、二週間たっても埒が明かない。そこで村田漢方堂薬局に問い合わせのお電話。当方もやはり彼女の胃弱を配慮して、「参蘇飲エキスを中止して、例の銀翹散製剤の大人の半分量」に切り替えるようにアドバイス。翌日、喜びのお電話があり「薬を切り替えてピタリと止まりました!」とのこと。その後一週間経つが再発無し。軽症とは言え、漢方薬の風邪薬系統の使い分けは意外に難しいのである。しかしながら、正確な弁証があれば即効も大いに有り得る。
2月11日(金曜日)貴重なアドバイス!
 今夜、とても貴重なアドバイスのメールを頂いた。某サーチエンジンの管理者の方から、村田漢方堂薬局のサイトは、どのページを開いても、同様のボタンが常に出ているなどのため、違うページを開いたのかどうか分かりにくいなど、様々な問題をご指摘頂き、さらにその改善策等、実に懇切丁寧なご指導を賜った!ホームページの世界に入ってまだ間が無く、分からない事だらけで、周りにはお世辞を言ってくれる人はいても、客観的な問題点の具体的なアドバイスを受けることは少なかっただけに、衷心より感謝申し上げるばかりである。早速、月曜日になったらWebディレクターと相談して、徐々に改善していこうと思っている。
2月12日(土曜日)苦情の多い水虫の内服薬
 最近の病院から出される薬の副作用相談で目立つのが、水虫の内服薬である。肝機能障害を起こした人もあり、村田漢方堂薬局の漢方薬で対処している。医療関係者(医師など)の家族の人すらあった。今日も新たにそれに近い副作用相談があった。
2月13日(日曜日)漢方系の水虫治療薬
 昨日の日録の続きである。どうして水虫くらいで内服薬を出されるのか、不思議でならない!一般的にはイスクラから発売されている「華陀膏」で充分であり、爪の水虫なら松浦薬業から発売されている「土槿皮チンキ」で充分治る!いずれも千円台で、それほど負担になる額でもない。こんな漢方系の秘密?の名薬を公開したら、病院から出される水虫内服薬の副作用を免れるはずである。これ、32年間の「副作用相談」による結論的なものであるから、ほどほどの自信をもって書いているのである。いずれも全国各地の漢方専門の薬局で売られている筈である。

その後の重ねての主張⇒●


2月14日(月曜日)水虫の内服薬をテレビ宣伝で見た!
 そういえば、テレビ宣伝で見たことがある!水虫の内服薬の宣伝である!テレビはボクシング・サッカー・釣り番組、この三つしか見ないのだが、確かに見たことがある!
2月15日(火曜日)新聞にも宣伝が出ていたとか
 今日、常連さんが言うには、水虫の内服薬の宣伝が、新聞にも掲載されていたという。彼の父親は病院からもらった水虫内服薬の連用で、吐き気がしだしたので、調べたら肝機能障害を起こしていたと言う。そんな危険をおかしてまで服用する価値があるのだろうか?先日この日録でも書いた水虫の外用薬で、充分軽快すると思うのだが……ムムッ
2月16日(水曜日)鬱陶しい一日
 今日は村田漢方堂薬局の薬剤師二人は朝から大変な体調不良と思っていたら、いつもは元気な若い友人が、今日は気分が悪いと言って、珍しく朝からやって来た。わがホームページのクリック数も、いつになく低調である。それもその筈、本日のように急に気温が上昇すると身体に変調をきたして当然である。
2月17日(木曜日)指名買い
 漢方薬の指名買いは、殆ど素人療法で怪我のもとである。これまで何度か服用したことがあっての指名買いとは異なり、本で読んだとか、テレビで見たとか、・・・・で調べたとかデの漢方処方の指名買いである。十中八九は不適切な方剤、あるいはピントが少々ずれた指名である。もちろん村田漢方堂薬局ではお断りしている。
2月18日(金曜日)売らない使命?
 初めて来られて漢方薬方剤を「指名」された場合、多くが選択を誤っているだけに、当方には売らない「使命」がある。単なる駄洒落ではない!
2月19日(土曜日)副作用相談薬局?
 村田漢方堂薬局は、今や合成医薬品の副作用相談所と化した観がある。まあ〜漢方薬が専門とはいえ、薬剤師が二人常勤しているのだから、医薬品の専門家として当然の業務といえばいえなくもない。ムムッ。
2月20日(日曜日)メールによるウイルス攻撃を受ける!
 本日二度もウイルス攻撃を受けた。二度ともウイルスバスターによって撃退!「ご安心下さい!」のメッセージに胸をなでおろす。以前も何度か攻撃を受けているが、すべてウイスルバスターによって撃退している。インターネット社会に参入して数ヶ月の新米には、なんだかとても怖い世界のように思えて来た。他にも、ここ数日、夕方になると毎日のように、内容不明のメールが届く。「ここをクリック」せよ、との薄気味悪いメールである。すべて未開封の状態で抹消しているが、この対処方法は親友の警察官に教わった方法である。
2月21日(月曜日)某サーチエンジンの管理人さんからのメール
 某サーチエンジンの管理人さんから先ほど次のようなメールが送られてきた。
「・・・漢方というと免疫力をアップさせて回復させる良いイメージがありましたが、例のダイエット事件やネット上の明らかな薬事法違反。このようなサイトはサーチエンジンにとっても迷惑です。知識の有るみなさんにおかしな掲載にならぬよう、ご指導頂けると幸いです。今後ともよろしくお願い致します。」
 というものであった。ダイエット事件は合成化学薬品含有の問題で、漢方薬は全くの濡れ衣ではあったが。
2月22日(火曜日)漢方薬局のイメージ
 法師(漢方薬局)ばかりうらやましからぬものはあらじ。「人には木の端のやうに思はるるよ」と、清少納言が書けるも、げにさることぞかし。
 これ、徒然草の第一段にある一節であるが、昨今身にしみて感じることがある。常連さんには感謝されることも多いが、人様々で、漢方薬局を何かイカガワシイものでも見るような人も、いない訳ではない。ナゼカ?
2月23日(水曜日)千客万来
 昨日まで3日連続受けたメールによるウイルス攻撃が、今日は無かった。いかがわしいメールが2通あったものの、それらは直ぐ抹消してやった。
 本日は千客万来。難病の急速な軽快で喜ばしい話が多く、相談業務以外でも大物の保守系政治家や精神科医のご来訪。前者とは談論風発、一時間以上も互いに口角泡を飛ばす。後者とは、パニック症候群とは不安神経症ではないのか、なぜ横文字ばかりを使いたがるのか、と少々意地悪な質問をして些か申し訳なかった。


2月24日(木曜日)私もパニック症候群患者だった!
 今から約35年前、私自身が今で言う「パニック症候群」患者であった。当時は、不安神経症、もっと具体的には、心臓神経症と胃神経症などという病名で言われていた。その経緯は拙著「求道と創造の漢方」(東明社刊)に詳しいが、それを克服できたのは漢方薬治療ではなく「禅」であった。
 ところで、本日は順調なクリック数で、1日に150は軽く越える勢いで7000に達したところで、編集作業をしていて、気が付いてみると0002に舞い戻っていた!カウンターが故障したらしい。仕方が無いので初期設定を7002にして、再度編集作業(サイトマップの移転作業)をやったあと、7016になっていたカウンターが、今度は7002に舞い戻っている!そこで7016に設定して、再度編集作業を終えて、カウンターはと見るとまたまた、7002に舞い戻っている。そこで7016に設定を直して、この日録を書く前には7032になっていたが、編集を終えてカウンターを見たとき、果たしてどうなっていることやら。カウンターの故障は間違いない。
 他にも、惚れ込んだ某サーチエンジンさんに、誤解のメールをもらって些かショックだった経緯を書くつもりが、それどころではなくなった。さぞかし広島のW君が、「せっかちな村田先生らしいや!」と喜ぶような話だったのにこれは後日に。
2月25日(金曜日)ヤワなカウンター、猛烈なアクセスにぶっ壊れる!?
 某サーチエンジンさんが、約一ヶ月間の予定でトップページの一番目立つ位置で、村田漢方堂薬局の紹介記事を掲載して下さり、そのお陰で昨日は飛躍的なアクセス数。過去最高の180近くを記録したが、そのお陰かやわなカウンターがぶっ壊れてしまった!ともあれ、「捨てる神あれば、拾う神あり」?の昨日であった。
 ところで、25日になったばかりの夜中、あるさわやかそうなサーチエンジンさんに遭遇したので、早速登録申請をお出ししたところ、我がサイトの意図を充分にご理解頂いたようで、明け方に「cool」を与えて下さって登録完了のメールを頂いた。昨日の様々なトラブルを慰めて下さるかのような出来事で、ここ一ヶ月さらなる専門文献の投入を躊躇していただけに、また少しファイトが戻って来たような気がしないでもない。
 今、カウンターの異常の原因を調べてもらっている。(その後、夕方には技術陣の素早い対応により、一応修理完了。今後経過観察となるが、確認したら現在のところ完璧に直っている模様。日本の技術陣の優秀さは世界に誇れるものである、と少しオーバーかな?)


2月27日(日曜日)今月になってまともな論文が書けなくなった本当の理由
  一月いっぱいまで、自分としても猛烈な勢いで書けていた拙論が、2月になって突然筆が動かなくなった理由を様々な外部的な要因のせいにしていたようで、たとえばWebディレクターのU女史が一月末に戻ってきたので、母親がようやく戻った気分で怠けだしたとか。ところが、冷静に分析してみれば、何のことは無い、漢方専門用語の「証」に続いて、この「証」と「病機」の関係の分析を含めて「証」の問題を徹底的に追究した拙論に意気込んでいた筈が、あまりに意気込みすぎて、筆をとる前からへばってしまったらしい。専門家の方にはこの難問に取り組むよりも、現実的な臨床の方が大切だよ、と忠告されそうであるが、それが村田恭介の引っ掛かったら百年目という性格は、いまさら治しようが無いのである。十数年前にか、「和漢薬」誌に発表した拙論の基礎資料がたっぷりあるのに、未だにかけないのである。
2月28日(月曜日)ご親切なTOさんへ
 親切なTOさん、村田漢方堂薬局の漢方薬に惚れ込まれたあまり、難病で困っておられる人を何人もご紹介されるお気持は、大変ありがたいのですが、皆がみな村田漢方堂薬局の漢方に適している訳ではないのです。TOさんこそご存知のように、そもそもこのホームページを開いた理由の半分は、従来からお問い合わせの9割以上をお断りしている理由を、誤解されない最良の手段として「漢方相談の実際」や「漢方薬局と現代社会」などでお知らせすることにあったのです。とりわけ私の昨今の体力・気力・知力からしても、貴女のような気心の知れた常連さんや、あるいは本当に村田漢方堂薬局の漢方薬を必要とされている人に全精力をつぎ込むだけで精一杯の毎日です。今日にしても、ある診療所の先生と患者さんを介してとはいえ、お互いに投薬する薬を公開しあいつつ、連携と協調を繰り返しながら、かなりなところまで回復していたのが、ちょっとしたことからぶり返し気味になって、こちらの方もそのショックから、午後はヘトヘトに疲れてしまったほどです。一見豪快そうな外見に見えるかもしれませんが、根はデリケートで毎日、牛黄や麝香製剤で何とかやれている毎日なのはTOさんもよくご存知の筈。今までどおり、少数精鋭と言うと御幣があるかもしれませんが、難病・慢性病で本当に困って、村田漢方堂薬局の漢方薬に賭けてみよう、という熱意と情熱と条件が揃わなければ、それほど安価なものではない漢方薬類だけに、こちらから積極的にお勧めするようなものではないのです。ですから、まだ貴女も根治した訳でもないのですから、ご自分達の身近なことだけにそのご親切なお心を向けていて欲しいのです。
3月
3月1日(火曜日)愚娘が近くに戻って来る
 愚娘を頼りにしだすと・・・かもしれないが、遠方に赴任していた病院を今月いっぱいでやめ、近くの大学病院に戻って来る。高齢の実母の面倒を見ながら時に不安が無かった訳ではないだけに、いつまでもガキンコと思っていた神経内科医の愚娘が頼もしく思えて来るのである。


3月2日(水曜日)ホームページの効用
 村田漢方堂薬局のHPを公開してようやく四ヶ月弱。googleに活字をひらってもらえ出してからは三ヶ月強。Yahooにページ登録されてからはまだ一ヶ月くらいだが、これまでHPがない頃には、お電話でのお問い合わせにお答えするのに苦労していた部分をこのHPを見て頂くことで、かなりな労力を軽減できるようになったことは、やはり大収穫である。お問い合わせの9割はお断りしなければならない内容だけに、「漢方薬局と現代社会」や「漢方相談の実際」を読んで頂く事で、ご納得頂ける訳である。たとえば、まだまだ病院での書検査と標準治療を充分に受けるべき段階の方のお問い合わせや、知人のご病気が心配での代理でのお問い合わせ、病院に行くのが嫌なために、漢方薬局で代用したいがためのお問い合わせ、自分の体にはどの漢方薬が良いか処方が聞きたいだけのお問い合わせ等、9割は上記の拙文を読んで頂くことで間に合う問題ばかりなのである。さて、残りの1割こそが真剣勝負であるから、エネルギーを常に温存しておかねばならない。
3月3日(木曜日)漢方薬が医薬品とは知らなかったと喚きながらやって来た人あり!!!
 村田漢方堂薬局のHPをみて、漢方薬が医薬品なんだ、と初めて知ったと驚愕の叫びとともにやって来た人あり。こちらの方が驚愕するが、昨今そのことが気になって、昨今いろいろな人にアンケートをとっているが、かなりな人が漢方薬と健康食品を全く混同しているので、こちらの方が驚愕する毎日である!
 とは言え、中国ではれっきとした「中草薬」が、日本に来れば健康食品扱いとなるものも多々あるので、複雑な心境である。
3月4日(金曜日)村田漢方堂薬局のHPに漢方薬方剤の解説を掲載しない理由
 同業の漢方専門薬局さんのHPには、一般向けの病名別のものなどで、漢方処方の分かりやすい解説一覧が掲載されている。ところが、村田漢方堂薬局のHPには専門家向けには一部あっても、一般向けのそれがない!ナゼか?理由は明白、本当は少し言いにくいことだが、一般の方々が本を読んだり、雑誌で見たり、HPで調べたりして指名買いされようとされる漢方薬の8から9割までが、些か的外れの方剤を選択されていることが多いからである。我がHPにも皆さんと同様に一般の人向けに処方解説を掲載するのは、いかにも親切な配慮のように見えるかもしれないが、上記の理由から私にはそうは思えないのである。32年の経験から言えることは、漢方薬においても「生兵法は怪我の元」なのである。それでなくて、ひところよく燥邪傷肺の証候に対して、小青竜湯を病院からもらい、却って病状を悪化させた人達の相談を受けることが多かったのに、医師でさえこのようなミステイクをおかすのに、一般人が選択を誤ることが多いのも当然である。以上は、あくまで村田漢方堂薬局サイトの管理人独自のポリシーである。
3月5日(土曜日)面白そうな漢方小説
 中島たい子著「漢方小説」(集英社刊)。ようやく近くの本屋さんが配達してくれたので、薬局を閉じた後、昼食後の食休みがわりに読み出したら止められない。久しぶりに書評を書きたくなる、かも、知れない。
3月6日(日曜日)再びホームページの効用について
 サイトを利用して通販をしないのならHPの意味が無いよ、と忠告してくれた人がいたが、そんなことは決してなかった。実際にこうしてかなり軌道に乗ってくると、思いがけない効用が多方面に様々みられる。主な効用は先日書いた通りであるが、さらに・・・。
3月7日(月曜日)あのまま眠ってしまった
 昨夜、日録を書いている途中で、そのまま眠って朝8時45分まで熟睡していた。9時が開局時間。慌ててそまま夕方近くの今まで、日録のことを忘れていた。アクセスアップにはサーチエンジン登録は欠かせないということで、折々に登録して来たが、先ほど、とても親切な管理人さんから様々なお問い合わせを頂いた。この新米を手助けしてくださるサーチエンジンさんと折々に遭遇し、インターネットを通じて、管理人さんたちの心の温かさをヒシヒシと感じて嬉しくなることも多い。初期の頃、愚娘と同年代の女性管理人さんに助けられ励まされたこともあった。


3月8日(火曜日)各地からの漢方薬のお問い合わせに対するお返事
 最近、連続して日本全国各地からの深刻なご相談が、お問い合わせホームを通じて盛んである。皆さんそれぞれが、かなり深刻な内容なので、西洋医学における諸検査や標準治療の大切さを述べるのと同時に、適切な病院、とりわけ専門医にかかるヒント、および、お近くでの漢方専門の薬局や診療所を見付けるヒントなどを、その人その人のご相談内容に応じて、非力ながらアドバイス申し上げている。但し、「どの漢方薬がよいだろうか?」とのご質問だけは、お返事することが困難である。それゆえ、なるべく何度も通える範囲で、勉強熱心な漢方薬局や漢方を得意とされるお医者さんを見つけることをおすすめしている。
3月9日(水曜日)リンク・リンク・リンク!
 昨夜、我がサイトの「相互リンク集(1)」のページの末尾に、次のような文章を入れた。
「昨年の11月に本サイトを公開して、新米の管理者が理解したところでは、このインターネット社会は、リンク・リンク・リンク!リンクあってこそ成立する世界である、ということでした。それゆえ、お世話になっている各サーチエンジンさんとは、感謝の意を込めて、相互リンクするのがマナーであると愚考した結果、いつの間にか、かなりな量になってしまいました。但し、すべてが御登録頂けたという訳ではなく、ワンサイド・ラブのままに終わっている場合も、意外に多いのです。」
 と、書き終わった後、某サーチエンジンさんから、次のようなアドバイスのメールを頂いた。
 ご登録と相互リンク、ありがとうございました。リンクの確認を致しました。TOPページからリンクページへのリンクがなかなか発見できなかったため、とりあえず登録させていただいた形でした。メニュー表示を「相互リンク集」などにしていただけると分かりやすいと思います。
では、今後とも末永く宜しくお願い致します。

 ということで、大変貴重なアドバイスに従って、メニュー表示(ボタン)を「相互リンク集(1)」と「相互リンク集(2)」に改良!
3月10日(木曜日)本人が来んとダメかな!?
 「うちの息子のアトピーひどくって、病院を何度変えても、治らんし、・・・薬局の漢方飲んでも治らんけど、アンタとこではエー漢方薬があるかね?」と年配のオヤジさん。
 「ご本人が直接おいでになられないと、無理ですよ」と、中年の女性薬剤師。
 「そうかな、本人が来んにゃーダメかな!?」と怪訝な声。続いて薬局の扉がバシャン!と轟音が鳴り響いたあと、閑静な住宅街の静寂がもどってくる。
3月11日(金曜日)サイトの御案内文
 漢方専門薬局です。漢方薬専門の薬剤師2名で漢方相談を行っています。サイト上では専門書籍5万冊以上を常備した書庫のご紹介とともに、中国にも紹介された村田恭介の「中医漢方薬学」論に関連の論文が満載です。また、フランスの思想家、ロラン・バルトの「記号学の冒険」等を引用しつつ、中医学に西洋医学を合併させるべきとの大胆な拙論「中医学と西洋医学」なども掲載。なお、中医漢方薬学とは、中医学と日本漢方を合体させた新しい漢方薬の調合理論です。難病・慢性病の方には、病院との連携と協調を重視しつつ、直接の面談により、詳細綿密なご相談にもとづいて適切な漢方薬をアドバイスしています。
 この内容文で登録申請を出したことがあった。しかしながら、文学系重視のところへは、短編小説「大六と銭亀」や、ショートショートの「雨」および「漢方薬局薬剤師書評」を前面に打ち出して、登録して頂いている。
 蛇足ながら、上記の拙論「中医学と西洋医学」はGoogleで「西洋医学」を検索すると、かろうじてトップページで検出される。掲載当初からのことだが、何とか今のところふんばっている。自信作だけに専門家の先生方に目を通して戴きたい。


3月12日<土曜日)ニンニク臭に騒然!
 隣の家から出勤してきた中年女性薬剤師の表情が尋常ではない。突然いなくなったかと思うと、牛乳をいれたコップを中年男性薬剤師に差し出して、強引に飲ませる。本日の下関は、急な冷え込みから薬局は朝からヒマである。しばらくして、あらゆる薬物に敏感で、漢方薬しか使用できない女性がやって来られたが、この寒いのに薬局の扉を開けっ放したままで、必要な薬を求めて、早々に退散された。最近、様々お世話になっている東北の歯科医院の先生にメールを打っている最中に、少し遠方の常連さんが消化器系統の重大な悩みでご相談に見えた。つつましやかな彼女は、相当我慢されている表情が垣間見えてお気の毒である。土曜は昼までの営業でよかった!昨夜、ニンニクの芽を買い込んで沢山冷凍していたのを塩コショウして唐揚げにし、たらふく食って満足げだった男は一人いい気分でいたのに、皆に惨々に悪態をつかれてしょげ返っている。
3月13日(日曜日)雪が解けるのはナゼ?!
 朝から雪が降っている。夜中からかもしれない。いつもは冷静沈着な哲学者の黒猫「クマちゃん」が、いつになくものすごい形相で雪を追っかけている。寝ぼけマナコの中年男性薬剤師と目が合うと、うなり声を上げて「摑んでも、捕らえても消えてしまうが、どうしてだよー!」と、歯がゆがる。中年オヤジは、日頃尊敬するクマちゃんの疑問に必死で解説しているのに、哲学者のクマ先生は少々では納得してくれない。そんな二人?を屋根の下から眺めていた同胞の子猫のトラちゃんも、元ウイルス感染猫のチビちゃんも、バッカジャナイノ!といった表情で、あきれ返っている。
3月14日(月曜日)世の中逆転だらけ?!
 友人の警部に、殺人事件があったら先ず身内を疑え、殺人事件の犯人の半数は身内だよ!ッと男性薬剤師。「ほんとうですかぁ〜?!」と怪訝そうな敏腕警部。(知ったかぶりの薬剤師をもてあそんでいるだけかも???)
 みずから何度も転移がんを患いながらも、漢方薬類と病院治療の併用で、殆ど克服しているAさんは、村田漢方堂薬局の薬剤師達に、出現したばかりの当初にガンマーナイフのことも、診断用の「ペット」のことなど、一般医師は勿論、我々薬剤師なら尚更皆目知らない時から、綿密な調査能力を駆使して、いつも最新情報を教えてくれる。プロ顔負けなのだ。
 技術では頭が上がらないWebディレクターに向かって、SEO対策の講義をしてあげる中年薬剤師がここにいる。
 漢方薬専門企業の幹部が、風邪の予防にはビタミンCが一番だよっと公言してはばからない。
 以上、世の中が逆転してしまったというお話の数々。話半分として聞かれたし!
3月15日(火曜日)漢方薬(医薬品)と「中医漢方薬学」!
 各サーチエンジンさんに登録申請を提出する折の申請ホームには、大概の場合「【追加して欲しいカテゴリ】※今後、新設した方が良いと思うカテゴリがあればご提案ください」という項目があり、小生は常に「漢方薬(医薬品)」と書いて提出するのが常であった。このカテゴリ設定をされているところは意外に少ないからである。この提案を提出したところで、これまで採用されたことは皆無であったから、殆どあきらめ加減の惰性の提出の気分が無かった訳ではないが、本日は、それが違った!偶然、立て続けに2つのサーチエンジンさんが、即座に対応して下さったのである。一つのところでは、小生、各漢方系の専門誌で長年提唱してきた「中医漢方薬学」のカテゴリを、そのまま即座に新設して下さったのには、感謝感激して、嬉し涙が出たほどである。
 本サイトの隠れたメッセージに「医薬品である漢方薬は勿論、病院から出される合成医薬品類はなおさら、安易な投与は慎むべきである。適材適所!」というニュアンスも含まれていることを感じ取って下さっているものと確信している。ちなみに、GoogleやYahoo!で「漢方薬学」を検索すると、見事に筆頭がこの「中医漢方薬学」なのである!
3月16日(水曜日)初めて「文学」では登録してもらえなかった!
 これまで、各サーチエンジンさんに登録するとき、「文学」に類したコーナーがあれば、必ず最低1カテゴリは登録申請を出し、殆どすべて登録してもらえていたが、今日ばかりは拒絶されてしまった!拙著の「大六と銭亀」やショートショートの「雨」は、当時(20歳頃)同人雑誌とは言え、地元では書店で売られていた『神戸文芸』に掲載してもらえた作品であったのだが、理解してもらえなかった。甚だ残念・無念!昨日とはえらい違いであった。


 でも、不足はいえない。他のカテゴリでは登録してもらえたのでから。
3月17日(木曜日)珍しくここ3日合成医薬品の副作用相談がない!
 珍しいことである。連続3日副作用相談がない。稀なことである。但し、それに類した自己免疫疾患の相談で、ステロイド内服の今後に渡る長期服用、および既に感染症に罹患しやすくなっている現状に対する相談があるにはあったが、これは病気が病気だけに、病院としては出さざるを得ない医薬品であるから、投与内容に決して問題があるとは言えない。止むを得ない治療処置、適切な投薬による多少の副作用はやむを得えない場合がる、ということである。それゆえ、この方の場合の相談では、少しでも早くステロイド剤の内服を減量出来る様、漢方薬類でバック・アップしてあげることである。うまくいけば年内に、ステロイド治療を終えることも不可能ではない。
3月18日(金曜日)気難しいHPに遊びを・・・!
 我が貧弱なHPは、若い人(20〜30代)にとっては、難しすぎて早々に退散したくなるそうである。ガックリ!中年ガキンコと自認していたのに、確かにHPの内容は、半分が専門家向けであるとはいえ、それ以外ではかなり破天荒な部分もあると思っていたものの、若い人に言わせれば、まだまだ「あそび」が少ないそうである。そこで急遽、彼等の進言を素直に受け入れ、様々なランキング競争のバナーやテキストリンクを各ページに設置することにした。中でも語呂が大変気に入ったのは「懸賞ざくざく 懸賞・プレゼント検索」である。内容はともかく、語呂が実にいい。これを書いた人は、かなりな日本語の感性を持っていると感心している。
3月19日(土曜日)経口抗がん剤の軽度の副作用
 またまた、病院から出されるお薬の副作用相談が従来のように連日続き始めた。1週間服用して1週間休むという経口抗癌剤の内服を開始して以来、食欲はあるのだが口中の違和感が付きまとうようになったが大丈夫だろうか、原因は何だろうかと、それだけの問題でご相談である。抗がん剤には、その程度の軽度の副作用は付きものだが、出された病院でよくお尋ねになるべきだ、と男性薬剤師。「いや、それは親切でやさしい先生ですから、お伺いしたら、ただ黙っておられただけなんです」と患者さん。「そんなに親切な先生なら、もう一度、お確かめになって下さい。親切な先生ならもっと詳しく説明して安心させて下さるハズですからネ」と、ヒゲモジャ薬剤師。このヒゲモジャ男、内心では、本当に親切な医師なら、忙しくても一言のお返事があれば、どれだけ患者さんは安心することか、もう少し患者さんの不安心理を理解して欲しいものである!と、思ったがそこまでは口には出さなかった。
3月20日(日曜日)震度4の地震!
 先ほど(午前中)震度4の地震があった!下関でこれほどの地震があるのは珍しい。休局日ではあるが薬局内にいて、軽い書類がパラパラと散乱した。結果的に被害は何もなかったが、築後三十数年のかなりガタが来ており、二階部分にも重量のある書籍が堆積した店舗であるから、一瞬ヒヤリとした。テレビを直ぐかけると、福岡地方で震度6弱、近海の浅い付近でマグニチュード7と報じている。早速、和歌山に赴任している愚娘から心配の電話がかかる。
3月21日(月曜日)人の生死の微妙さについて
 三島由紀夫氏が決起したとき、もしも市谷の自衛隊員たちが、あんな野次を飛ばさずに拍手喝采していたら、氏は死なずにすんでいたかもしれない。
 主治医の不用意な発言から、病院の窓から飛び降り自殺した患者さんがいる。
 一方では、慣れ親しんだ主治医が転勤になると聞いて、あっさり自殺してしまった患者さんもいる。
 決して無駄死になどと言ってはならない。むしろあとに残る人々に、大きな教訓を残していることに気付くべきだ。


3月22日(火曜日)K社が中医学基本方剤の製造開始!
  一時は各社が競って質のよい漢方薬の基本方剤の各エキス製剤の製造許可を得て、乱立状態気味ではあったが、近年の健康食品・サプリメントブームにおされてか、本命である筈の医薬品としての漢方薬の成長にかげりみえ、方剤によっては赤字が出始めた各社が、今度は競うかのように撤退に撤退を続けて、重要な基本方剤が一つ一つ、消滅しつつある今日、元々エキス製剤の質のよさでは格段の定評のあったK社が、温胆湯や参苓百朮散といった、日本流でよりもむしろ中医学で最も基本的な方剤としてなくてはならない方剤の製造を始めたことは、近年稀に見る快挙である。願わくば、補気建中湯のような、地味だが腹水などに適応する日本流で重宝されている方剤のエキス剤も望まれる所である。
 蛇足ながら、温胆湯は痰熱に対する基本方剤としてなくてならないものであり、参苓百朮散は脾陰虚を治する方剤として極めて有用であるが、これらの方剤を使いこなすには(へんな言い方だが)中医学理論に堪能でなければ、なかなか使いにくい方剤なのである。
3月23日(水曜日)トップページの内部リンクを一つ減らす
 愚作「雨」と「大六と銭亀」を、「懐かしき蒙昧の日々」という新たな項目にまとめることにした。これによりトップページの内部リンクを減らすことに成功。将来、新たな項目を1〜2増やす計画もあるだけに、内外のリンク数が100を越えないようにするために苦心惨憺している。99までなら良いらしい。どうも、これは自分のためというより以上に、せっかく相互リンクして下さった方たちの為にこそ、越さない方がよいらしい。これらは「Su-Jine」さんのサイトで教わり、T歯科医院の先生のメールなどをヒントに、やはりなるべく内外の合計リンク数を100以内にしておきたいと愚考した次第。
3月24日(木曜日)娘と息子
 愚娘は来月から比較的下関に近い大学病院に戻り、1週間のうちの1日は下関市内の病院に派遣されることになったが、これまでも和歌山の赴任先からしばしば電話もあり、またしばしば帰省していた。愚息とはえらい違いである。年賀状に我が貧弱なホームページに対するお世辞が書いてあった以外は音信不通。昨年にしても大学院に行くとか行かないとかだったが、インターネットを使って調べると、大学院のホームページのバーティーなどの写真に妻子を連れて写っていた。そこであてつけに印刷して郵便物の転送分と共に送りつけてやったほどだ。別に連絡が欲しいとも思わないが、ツイ小生の漏らした愚痴に、若い友人の警察官が「僕も実は殆ど音信不通に近いんですよ」とシュンとしてしまったが、却って彼を困らせるような愚痴になってしまった。
3月25日(金曜日)今日は日録を書きたくない日。その理由は……
 54歳だった昨日から、今日の昼をサカイに55歳になる。HTMLの世界では相当なオジンらしい。そもそもこのHTMLの意味すら未だに知らないのに、我が貧弱なHPをかなり自由自在に操れるようになっているのは事実。若い20代や30代の人達に、スゴイスゴイと驚かれるほど、この世界では相当な高齢者ということになる。でもネー、村田漢方堂薬局の常連さんには、80歳以上の元気溌溂たる方達が、その筋では現役でバリバリ頑張っているのですよ。一般社会では、私なんザ〜若輩もいいところなのですけどネー〜っ。


3月26日(土曜日)若い人に教わることだらけ!
 HTMLのみならず「ブログ」も意味がサッパリわからない。HTMLのことならきっとそうだと思い、折々に訪問して勉強している ★SEO対策ディレクトリ型検索エンジン マーキュリー さんで調べが付くかも、とやっぱり詳細なサイトとのリンクが貼ってあったので、ようやく理解出来た。ここの管理人さんは相当な音楽家で美男子!さぞやもてることだろう、とオジンの感想。
 また、ブログ、ブログとよく聞くわりにはサッパリ意味が分からないこの「ブログ」については、ヤッパリもう一つ理解でないでいた。ところが昨日、物知りのN氏が関東から一時帰省してやってきたので、早速質問すると「HPと掲示板の中間みたいなものですよ。ライブドアでやっていのるが有名かな〜」と、オジンでもようやくイメージがつかめるような上手な表現である。パソコンの技術的なことは若い友人S氏に教わることが多い。広島のW君には、HPの構成上のアドバイスをしばしば受けているが、当方にその実行力とエネルギーが不足している。いずれも30代の人ばかりだが、音楽家のU.G.さんの年齢はもしかするとまだ20代かもしれない。
3月27日(日曜日)一病息災
 漢方薬販売を通じて長期間のお付き合いとなっている方々は、ほぼ全員「一病息災」あるいは「二〜三病息災」を地でいっている。10〜20年以上も前、病院治療で思わしくなかったり、運悪く合成医薬品の悉くに副作用が生じて漢方薬に頼らざるを得なかった人達である。難病指定を受けるような疾患のみならず、ここ10年は転移がんの人々も沢山おられるが、やはり殆どの方が適切な西洋医学治療と漢方薬類の併用などで、一病息災となられている。むしろ、現代社会で怖いのは急性感染症や心筋梗塞、脳内出血などだとの印象が強い。ひと昔前と違って、悪性の癌・腫瘍類では、世間で思われるほど、短期間に急変することは意外に少なく、適切な治療と努力がかなり実ることが多い。根治は無理な場合でも仲良く(あるいは仲悪くでも)、癌・腫瘍類と上手にお付き合いすることで、現役で通常の仕事をこなしながら、皆さんお元気である。むしろ、村田漢方堂薬局の男性薬剤師のほうが、かなり不健康な生活を送っているだけに、彼等あるいは彼女等より、はるかに危ういのである。
(追記:本当に村田漢方堂薬局の男性薬剤師はアヤウイかも。27日の日録を26日に平然と前倒ししていた。26日は土曜日で薬局が半ドンだから、日曜日の27日と錯覚を起こしてやらかしたものらしい。だから26日なのに、日録のみならずトップページの更新日まで27日に前倒ししていたのである。同居する高齢の実母が、昨今少しボケが生じてきたカナ?と心配していたこのヒゲモジャ男、親よりも自分の方が、大分あやういのにまだ気付いてない様子。トホホッ…)
3月28日(月曜日)冷静に?!
 たまたまテレビを見ていたら、皆が議論する中、「冷静に!冷静に!」と皆が口をそれえてガナリタテルので、あなた達こそ冷静さを欠いているではないかと、皮肉の一つでも言いたくなる。
 でもね〜、人間は感情の動物だもの、時には感情的になることがないと、溜め込む鬱憤ていうのはとっても怖いんだよ、ホントウは・・・。


3月29日(火曜日)ネット小説ランキングに参加
 一昨日より『<ネット小説ランキング』サイトに、拙著『懐かしき蒙昧の日々』の中の「雨」と「大六と銭亀」をそれぞれ、前者は短編集部門で、後者は現代小説のシリアス部門にエントリー。昨夜、様子を窺ったところ、意外にも「雨」の方に得票2が入っていた。後者は見てくれた方が多い割りに得票0。いずれも、執筆当時の難しい漢字のまま掲載しているので、若い人には読み難いのは覚悟の上である。あの難字類を読み易く治したのでは、もはや「懐かしき蒙昧の日々」とはならなくなるからである。
3月30日(水曜日)薬剤師のチェック機能が働きにくい驚愕の病院の実態!?
 昨夜、遅い夕飯をテレビをかけて食べかけると、沢山の医師が出席する中、様々な困った問題を取上げていたようだが、とりわけショックだったのが、医師の処方した配合禁忌の投薬に対し、薬局部の薬剤師が、その医師に注意して処方の改正を求めた所、実際に患者を診てない者に何が分かるか、口出しするな!といった返礼により、泣き寝入り?して、敢えて配合禁忌の投薬を許した薬剤師の情けない実態の話であった。これでは、患者さんの方はたまったものではない。「患者様」というような明らかに誤った敬語法を使用するような医療機関の実体は、同様に明らかに間違った配合禁忌の投薬も許すという、異様な光景が日常茶飯事になったということか!?
3月31日(木曜日)副作用を消すためのあらなた投薬!
 降圧剤を服用すると動悸がする患者さん。医師に報告すると、それじゃ〜っと、動悸を消す薬と称して、新たに新薬を追加された。「それはまずいんじゃないの!?」と、村田漢方堂薬局のヒゲ薬剤師。「循環器専門のいいお医者さんがいるから、そちらに行って相談してみてごらんなさいよ」。こんな事例は日常茶飯事なのが、この日本の医療現場の実際なのである。

4月以降の日録は、姉妹サイトの漢方と漢方薬の真実で続けていますので、どうぞ、宜しく御願い申し上げます。