現代の日本は、医療制度が西洋医学中心となっていますので、
漢方薬を利用される以前の常識として、西洋医学における「諸検査」および「標準治療」を充分に受け、それでも改善がみられなかったり限界を感じたりする場合にこそ、はじめて漢方薬の利用を考えるべきではないでしょうか。
つまり、現代社会における漢方薬は、西洋医学の限界に対する補完的な役割としての存在意義があると考えるからです。
「病院に行くのが面倒だ!」あるいは「病院に行くのが怖いから!」、などの理由でその代替として漢方薬を利用されようとする考えは、ちょっとマズイと思います。思いがけない重大な病気が潜んでいたりする場合もあり得るわけですから、
漢方薬を考える前に、病院における「諸検査」および「標準治療」を充分に受けてから、それでも不充分という場合に、はじめて漢方薬の利用を考えられても遅くはないはずです。
以上が、難病・慢性病の改善のために、漢方専門相談にもとづく綿密な漢方薬調合を行っている【村田漢方堂薬局】の考え方であり、また現代社会における漢方専門薬局の立場であるべきだと信じています。
ですから、村田漢方堂薬局で漢方薬を利用されている患者さんたちは、定期的に各病院における必要な「諸検査」および「必要な治療」を併行して受けつつ、患者さんを介して西洋医学と中医漢方薬学との連繋を行う、という理想的な「中西医合作」により、難病・慢性病の克服が可能となった例が数多くあるわけです。
ただし、不運にもさまざまな合成医薬品の副作用に苦しまれ、西洋医学治療をあきらめざるを得なくなって相談にみえる患者さんも沢山いらっしゃいます。このような場合でも、体質に合った漢方薬を服用して頂きながら、定期的な「必要な諸検査」だけは受けていただき、西洋医学のお医者さんとは決して繋がりを切らさないように御願いしています。関節リウマチや膠原病など多くの難病で、検査は病院、薬は村田漢方堂薬局の漢方薬で、西洋医学と漢方薬が連繋して克服されている方も大変沢山おられます。
村田漢方堂薬局では、40年間にわたる漢方薬専門の薬剤師二名のキャリアを活かし、東洋医学と西洋医学のそれぞれの良いところがフルに発揮できるよう、努力し続けています。そうすることが一番の難病・慢性病克服の近道に直結していると考えるからです!
以上、現代社会における漢方薬のご利用方法について、漢方薬局の立場から原則的な建前を提言申し上げた次第です。
しかしながら、現実的な問題としては常と変があり、この原則論に縛られるものではありません。それぞれの個別的な状況に応じて、臨機応変・融通無碍の配慮が必要な場合も多々あることです。
決して教条主義的に考えている訳ではありせんので念のために申し添えておきます。
◎「漢方相談の実際」「漢方相談薬局と病院」と「漢方と漢方薬の御案内」も、併せてお読み下されば幸いです。
ブログ「漢方と漢方薬の質疑応答集と村田漢方堂薬局の近況報告」は現在進行形です。